匠名/メーカー名:大竹竹風
長年、日本だけではなく海外の人からも愛されてきた将棋。特に日本人にとっては親しみがあり、伝統的な文化の一つでもある将棋ですが、将棋盤や駒を用いる遊びの中でも将棋愛好家の通にとって、喉から手が出るほどの逸品がございます。
今回ご紹介するのは大竹竹風が作った、御蔵島産の本黄楊虎斑盛上将棋駒菱湖書になります。
大竹竹風とは新潟県出身の駒の名匠であり、2代にわたる伝統の一家です。素材の段階から自ら現地に赴いて厳選した物を使っており、さらにそれを4~5年もの間熟成させた木を彫って作るこだわり抜いた逸品となっています。
御蔵島産の本黄楊からつくられる駒は質感のある木目から手彫りをし、御蔵島産本黄楊特有の温かみのある木の模様を最大限に生かしなんとも言えない色、模様を引き出しています。
筆者も将棋を長年指していますが、やはり長くやっていると盤も駒もいいものを使いたくなってきます。本品はプロ棋士の対局でもたびたび使われていますが、ぜひ一度この駒で指してみたいものです。
菱湖書は元々、江戸時代後期の書道家である巻菱湖から来ており、様々なタイトル戦でも使用されているので見覚えのある書体の一つでもあります。
対局中の盤上にある駒の木目や質感など、気持ちを落ち着かせてくれるような感覚を与えてくれます。駒の質については実際に将棋を指すことによって感覚的に違いを感じられるので道具としては視覚的にも手触りとしても楽しむことができます。
将棋を嗜む仲間内では所有していると周囲から一目置かれるほどの将棋駒であり、その特徴的な虎斑の模様や漆で光り輝いた菱湖書の書体を時間を忘れるほどに眺めたくなる、そんな逸品です。