匠名/メーカー名:田谷漆器店
”超インパクトのある逸品”をご紹介させていただきたいと思います。
今回の逸品は、ご家庭の食卓でも活躍できる大皿【太陽の器】になります。
この作品は、直径36.5×高さ1㎝にもなる大皿で、その見た目は灼熱の太陽のような真っ赤な色彩で表現されています。
そのインパクトは絶大で、私は初見で「これは何だ?」とふと口に出してしまうほどの強烈な印象でした。
そして、この太陽の器は輪島塗の製法で作られており、その工程は職人の技術をもってして完成まで至ったものであります。
前述では、食卓でも活躍できるとお伝えしましたが、今回の逸品についてはその実用性よりもどちらかといえば輪島塗の意匠を込めて作られており、芸術的観点の見方の方が製作者の意図を汲み取ることができそうです。
この太陽の器にはモチーフがあり、見た目や作品名にもある通り”太陽”であります。
古来から太陽は尊い存在であり、私たち人々の生命力の象徴とまで言われ続けてきました。
その信仰は幅広い年代で浸透し、太陽も私たちを見守り続けてきました。
そんな太陽は、いつでも私たちに光を当て、みな同じように世界でただ一つしかない存在であると主張してくれている、そんな気がします。
そして、この太陽の皿で用いられている輪島塗では木地に漆を使って模様をつくり、何層にも塗り重ねた後に墨で平滑に磨き合わせ、出てきた層で模様を表現しています。
また、天候やその場の湿度によってその都度調合ぢて器に塗り込んでいき、職人がその表面を手で確かめながら磨き上げます。
こうして大皿いっぱいに太陽が仕上がっていきますが、その模様も作られたものによって異なり、まったく同じものができることはありません。
輪島塗では珍しい平らな仕上がりになっているところも希少なことと言え、これもまた職人のこだわりがあってこその1枚の大皿になっています。
もはや、その仕上がり具合から、部屋に飾っておくだけで気持ちが明るくなるだけではなく、一家団欒になるきっかけを与えてくれそうです。
一家に一つこの太陽の皿があったとしたならば、その家庭を明るく照らしてくれそうなパワーを食卓にもたらしてくれそうです。