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あなたには愛用の帽子がありますか? はまると手放せない帽子の世界①

帽子は好きですか?

帽子と聞くと思い出す、ハリウッド俳優のインタビュー記事で印象的だった帽子にまつわるエピソードがあります。

そのハリウッド俳優は、アカデミー賞受賞経験もある有名俳優。演技力も高い評価を得ていて、いろんなジャンルの映画で大活躍している俳優です。

その彼が10年ほど前、当時の新作映画のインタビューで、こんな風に裏話を語っていたのです。

 

「新作映画の衣装合わせで、演じるキャラクターのイメージに合わせて、主演の僕は帽子をかぶることになっていたんだけど、かなり不安だった。だって僕はどんな帽子も似合わないんだよ。それを衣装監督の女性に言うと、まさか、あなたにかぎってそんなはずはない、と笑い飛ばされたけど、実際に衣装合わせをしたら大変だった。本当にどんな形の帽子も似合わないのね…と衣装監督の女性は思ったと思うけど、30個くらい形の違う帽子を試しまくって、ようやくなんとか似合う帽子を見つけ出したんだ。それがこの映画で僕が演じるキャラクターがかぶっている帽子だ」

インタビュー記事を読んでいた私はびっくりしました。

スタイル抜群のオーストラリア出身のかなりのイケメン俳優であるこの俳優さんが、そんなに帽子が似合わないとは。

でも確かに新作映画でかぶっているその帽子もちょっと…あまり似合ってないかも…!!

見た目で勝負するような業界のプロでも、そんなことがあるんですね。

 

確かに、帽子というものは個人のキャラクター性がハッキリ出ますよね。

顔立ちや雰囲気によって似合う・似合わないも、かなり違うのが帽子の面白いところ。

ツバの広い麦わら帽子はかぶるといきなり優雅な女優風に見えたり、分厚いニット帽を目深にかぶると不審者みたいにあやしい人物に見えたり、お店でいま流行している形の帽子をかぶってみたらとんでもなく似合わなかった…なんて経験があるひとも多いのでは?

あなたは帽子が好きですか?はまると外出のときには手放せなくなるという噂の、面白い帽子の世界をちょっと覗いてみましょう。

帽子のツバを「つば」というわけ

女性用のリゾート用の帽子などはツバが広くとってあって、顔の日焼けを防ぐのに便利ですよね。

大きなツバはだいたい何かをよけるために帽子につけられています。日差しよけや、工場でかぶる帽子は防塵のためなど。

飛行機のパイロットの帽子のツバは、飛行機を運転する際、飛行機の機体の整備用の機械油などが目に入り、視界が悪くなってしまうのを防止するためにあるのだとか。

さて、それでは、帽子のツバはなぜ、日本語では「ツバ」というのでしょうか?

正解は「刀(かたな)のツバ」が語源のようです。

刀の刃(やいば)と持ち手の柄(つか)の部分の境にあるツバが、帽子のツバに似ているということでしょうか。

帽子のツバには日よけや防塵などの用途がありますが、刀のツバは相手を斬ったり突いたとき、刀の刃(やいば)の部分に自分の手が滑って行ってしまい、ケガをしないようにするという役割があるそうです。そのほか、刃の重みと柄の部分の重量バランスをとる役割もあるのだとか。

刀のツバが帽子のツバの語源なのは、西洋式の帽子が明治時代に日本に入ってきたときに、軍帽をかぶっていた軍隊の軍人が考えたからなのでしょうか?

そのころは江戸時代のなごりで帯刀していた軍人さんもいたでしょうし。

武器が語源とは少し物騒な感じもありますね。

あのひと、なんのために帽子をかぶっているんだろう?

ひとはさまざまな目的で帽子をかぶります。

利便性のために帽子をかぶったり、なにか主張するため、立場・身分・職業をあらわすため帽子をかぶることも。

利便性をもとめてかぶる代表的な例は暑い日に日よけで使う帽子。

寒い日にも防寒のため帽子をかぶります。人間の体熱の30%は頭から放出されているので、頭に帽子をかぶるのは防寒としてとても合理的。

 

それから、もちろんお洒落のためには春夏秋冬いつでもひとは帽子を使います。ファッションのコーディネートのポイントとして、お洒落に帽子を使うひとは街でもよく見かけますね。

そのほかには雨よけのために帽子をかぶったり(レインハット)宗教上の決まりから帽子をかぶる(キリスト教徒の聖職者のかぶるカロッタなど)学校の校則で帽子をかぶる・軍隊などの式典で帽子をかぶる・スポーツで帽子をかぶる(野球帽など)・落馬してもケガをしないように乗馬用帽子をかぶる、職業上の必要性で帽子をかぶる(電車・飛行機などの運転士の帽子・看護師のナースキャップ・料理人のコック帽・警察官や警備員の制帽)、などなど。

 

果ては、犯罪者が犯行の際に身元を隠すため、目出し帽をかぶって顔を隠すなんて用途もあったりします。

それ以外だと、身支度の時間の取れない朝、寝ぐせ隠しのために手ごろなキャップやニット帽をかぶって出かけたことがある!なんていう方も男女問わずいるのでは?

 

身だしなみに気を遣う女性なら、お化粧をしないときに素顔を知り合いに見せたくないため、目深にキャップなどをかぶった…なんて場合もあるかもしれませんね。

ファンがたくさんいるアイドルや人気スター、スポーツ選手など超有名人なら、顔を隠すためツバの広い帽子をかぶって街を歩くこともあります。犯罪者とは真逆の意味で、顔を隠すため帽子を使うわけですね。

ハリウッドスターは、地味な真っ黒の帽子をかぶってスターの華やかなオーラを消して街を歩いていたりしますね。

帽子には、枚挙にいとまがないほどたくさんの用途や目的があります!

それでは、日本と世界で、いままでどんな風に帽子は使われてきたのでしょうか?

次回は歴史を少し見てみましょう。

 

あなたには愛用の帽子がありますか。はまると手放せない帽子の世界② に続く

 

 

 

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